日本で引退生活 仕切直し編 2

前回の仕切り直し編に予想以上の反響があり、引退後は日本でとお考えの方が非常に多いと感じました そしてこの手の情報がとても少ないと痛感しています 情報を必要としている方は多いのに、情報は全くと言っていいほどないのです 我家が帰国するまでに得た情報はみなさまにお伝えしたいと思っています

贈与税問題



新たに出てきた贈与税問題です こんなこと全然予期していませんでした 相続税のこともやっと気が付いたところなのに、自分の無知を思い知りました


贈与税

相続税はイメージできますが(亡くなった方から何がしかの財産を相続すれば納税しなくてはいけない)贈与税については想像もしていませんでした そもそも、アメリカでは夫婦間の財産は共有財産です 結婚生活の間に築いた財産は半々の所有権があります 名義は関係ありません もっとも、婚前に持っていた財産は個人のものなのですが、結婚している間に家を購入するとそれは二人のものです たとえ、専業主婦で無収入だったとしても半分の権利は保証されています そして、銀行口座も結婚していると共同名義ということが多いと思うのですが、これが日本では大問題らしいのです

例:アメリカの家を売却して、日本のマンション(マンションと呼ぶのに抵抗がありますが、所謂コンドミニアム)を購入するとします 日本には私名義の銀行口座しかありません アメリカの夫婦共同名義の銀行から日本の私名義の口座に物件の購入代金を送金すると、そこに贈与税がかかる可能性があるということでした

そんなことまったく予想もしていませんでした 夫から私への贈与とみなされる場合があるとのことです そこで大きな金額を口座から口座へ移す時はしっかり書類を残す必要があるということでした あとあと、国税庁から突っ込まれたくないですからね それに海外からの送金には目を光らせているはずですから、かなりの確率でやってくるそうですよ

ではどうしたらいいかといいますと、現在調査中です これも簡単には答えが出ない問題らしく、わかり次第続報します 私の頭の中のイメージとしては、もし家を売却したら売却代金を折半して夫婦それぞれの単独口座を作り、そこに入金すればはっきり自分の持ち分を主張できるのではないかと思うのですが、どうなんでしょう? 専門家の方のお答えを待っています


贈与をして節税する

ドカンと大金を移動させると贈与税の可能性があるとのことでしたが、毎年ちょっとづつ贈与すると節税できます 年間110万円までは非課税で贈与できますので、毎年この金額を子どもや私が夫から贈与してもらい将来の相続税を減らすことができるとのことです

この件はかなり前から知っていました アメリカ在住時には関係ないことですが、日本に永住帰国となれば大きく関係してきます そこで生命保険です アメリカの生命保険はご存知のとおり、圧倒的な利回りを誇ります 日本の生命保険は全く太刀打ちできません 日本在住の方もなんとかしてアメリカの生命保険に加入したいと思われている方が多いのです 毎年、110万円を贈与してもらい アメリカの生命保険料として納めていると将来大きく増えると予想されます

注意点:ここにも注意するべき点があり、贈与を計画してはいけないということです 生命保険も毎年110万円の保険料を納める契約を贈与金ですると契約した時点で、納める総額に贈与税を課税されるということです 生命保険契約と贈与は全く関係ないようにしておく必要があります 決してリンクさせてはいけません 毎年110万円の贈与をするなんて文書で残すのはもってのほかです この件については国税庁のページに詳しく説明されています


生命保険について 

これまでは夫に大きな生命保険に入ってもらっていましたが(普通はそうですね)、今後は 夫からもらった贈与で私と息子の生命保険を積み立ててた方がいいということです 夫の生命保険金を貰う時には相続税がかかるので、自分の保険で積み立てたほうが節税の意味は大きいでしょう

夫の生命保険は生きている間に、使ってしまったほうがいいかもしれないと思い始めました アメリカでは死亡時に貰うより、生前にご自分で使う人の方が圧倒的に多いと聞いています 貯蓄と同じようなものですから、残された家族の為というよりは自分の老後資金として加入されている方が多いということなのでしょう


まとめ

日本に永久帰国と決めてから、相続税、贈与税と知らないことがどんどん出てきて戸惑っています 国籍のこともどうするべきか悩んでいますが、それよりお金の事は帰国後の生活に直結しているだけに切実です ここをしっかり理解していないと大変なことになりそうです いずれ日本で引退生活をとお考えの方の参考になるように今後もこちらのシリーズで続報していきます





14 件のコメント :

  1. こちらのシリーズはとても興味のある話題ですが、特に、「日本の生命保険は全く太刀打ちできない」アメリカの生命保険に興味があります。
    もしよろしければ、今後のブログ記事で取り上げていただけければと思います。
    よろしくお願いいたします。

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  2. まいこ さん:

    日本の生命保険とアメリカの生命保険の違いは過去の引退計画記事にも取り上げていますが、利回りが比べようもないくらい違います 北米ではその利回りの良さから、生命保険を引退資金とする方が多いです 最近は条件を満たすと日本在住の方も加入できるアメリカの生命保険もあるようで日本の富裕層の方に人気のようです

    LA限定ですが、引退資金の貯め方についてのセミナーも企画しています これは私ではなくファイナンシャル・プランナーの方にお話してもらう予定です

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  3. 私も将来日本で生活する可能性があるのでこちらのトピックには興味があります。日本に移住前に財産(日本での非課税枠最小限だけを自分名義で残して)、米国の家も含めて子供に譲渡(贈与)してからじゃないと日本に移住できないなと考えています。その後、生活費は子供から送金してもらうことになるのかな、と考えています。家族が使う分の生活費、医療費等は確か日本でも贈与にあたらないはずなので。

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    1. すかい さん:

      米国に持家がある方の悩みは深いと思います 我家もそのあたりのところを、現在調べている最中ですが、簡単ではありません 米国で配偶者が相続するときは非課税にできますが、お子さまに贈与される場合は課税対象ではないでしょうか? 日本からも贈与税が課税される可能性があると、最近日本の税理士さんから伺いました

      大事な問題ですので、専門家のアドバイスを受けながらすすめているところです 新しい情報を得ましたら、みなさまとシェアします

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    2. 先日のEstate Plan作成の流れの記事とても参考になりました。今はいいのですが、将来独り身になった時には必要になってきますし、手順が知れて助かりました。(^^)
      一つ前の日本の贈与のコメントで私が添付したリンク先は、贈与と相続が一緒に書いてあり分かりにくかったです。下のサイトの方が贈与に関してだけ書いてあるので分かりやすかったです。下の表の赤に該当する時だけが節税のチャンスですね。
      また何か情報シェア頂けたら嬉しいです。

      https://www.zouyonosusume.net/kokusai/

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    3. すかい さん:

      よくお調べになっていますね アメリカと日本では法律が違いますので、わからないことだらけです 我家も現在、日米の法律に詳しい専門家の方を見つけ出すべく活動中です 実際に同じようなケースを多く扱っている方にお願いしたいと思っています お役に立つ情報を得ましたら、皆さんとシェアします

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  4. 贈与ですが(私の調べた限り)子供に贈与も非課税です。家族以外の他人にでも非課税です。一年のAnnual Exclusionの額は確か15000ドルくらいですが、それを超えた贈与に関しては、Lifetime gift and estate tax Exclusionの約11ミリオンを食いつぶす感じでアプライできるので米国では生前贈与として渡そうと、遺産として渡そうと非課税になります。

    日本側での贈与税扱いになるかですが、子供が日本国籍をもっていても両方が贈与(または相続)の場合、10年前までさかのぼって日本に住所が無い限り、米国にある財産は贈与税は非課税になると私は認識しています。日本にある財産だけが贈与税の対象になります。なので日本に移住前に贈与しようと思います。

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  5. 例えば下のサイト等に上にコメントした件について説明がのっていますので、参照まで。

    Giftについて
    https://www.schwab.com/resource-center/insights/content/the-estate-tax-and-lifetime-gifting
    夫婦で生前贈与が11.8Mx2が2025年までならできますね。

    日本での贈与、相続については例えば下が参考になります。
    下のサイトの表で見ると、三角(日本国内のみ課税)になります。
    表では”相続開始前”とありますが、これは”相続または贈与開始前”という意味で理解しています。
    https://chester-tax.com/column/6111.html

    なので日本に移住前にというのが大事です。

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  6. ごめんなさい。よく読んでみたら贈与者が日本に住所があっても10年日本に住んでなかったら日本国外財産は非課税のようですね。なら日本に帰国前にあわてる必要もないようでした。沢山のコメント失礼しました。

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    1. すかい さん:

      私共が日本に居住しますと、海外資産も全て相続税の対象になるのです 10年以内の居住の対象者は短期滞在外国人(ビザで滞在)です 日本人もしくは、元日本人の米国人など(永住権申請して居住)は、10年未満でも海外資産に日本は相続税&贈与税を課税します

      アメリカで引退生活をおくった後に、亡くなる場合とでは大きく違ってきます 日本に帰国後に亡くなる場合を想定して、現在調査中なのです

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  7. 貴重な情報ありがとうございます!10年がどうのというのは、贈与者が外国籍の人限定の話だったのですか。。がっかりです。汗 それなら私が米国籍を取らないといけなくなりますね。それか米国籍の主人から贈与の形にでもしないと、、
    それでもサイトによってはあたかも贈与者は国籍ではなく居住が判断のベースかのように書いてある所もあり、もう少し自力で調べてみます。
    お忙しい中本当にありがとうございました。よい週末を!

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    1. すかい さん:

      そうなんです 私もつい最近、日米の問題に詳しい税理士さんにお聞きして驚きました ネットの情報だけで思い込むのはキケンと思い知りました 米国籍で帰国しても、短期滞在ビザでなければ10年未満の資格がないのです 日本に永住権を申請すると、短期滞在者には該当しないということです

      今、専門の税理士さんと弁護士さんを探している最中でして、もしかすると他の見解もあるのかもしれませんので、他もあたっているところです 正しい情報を得ましたら、記事にいたします

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  8. 日本に移住してから財産を贈与、相続となると日本の高額な税金が節税できる見込みはほとんどない印象を持っています。もし将来日本に帰国するなら私はやっぱり在米中に必要分以外は極力、子に贈与してから帰国する方針にしました。無料で税理士さんに質問できるサイトがあったので、昨夜期待しないで聞いて見たのですが、贈与に関してはその方の見解も私の考えていたものと同じでした。(在米中の贈与なら日本国籍のままで非課税で贈与できるという点で)
    よろしかったらご参考まで。https://www.zeiri4.com/c_6/c_1068/q_18290/

    よい週末を!

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    1. すかい さん:

      在米中に出来ることをやっておくのはとても大事です 私もそのあたりの事を知りましたので、帰国時期を含めていろいろ探っているところです

      ただ、専門家によっても意見や見解がわかれるような案件もあり、実際に同じようなケースを扱っている方を見つけ出すことが重要と感じました 役に立つ情報もありがとうございます みなさまで情報をシェアできれば同じような状況の方にお役に立てると思います

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